ご家庭でも手軽にできる手作り果実酒ですが、自家製だと賞味期限や適切な保存方法がいまいちわかりにくいですよね。
なんとなく果実酒って日持ちしそうなイメージですが、使う果実によって賞味期限が変わってくるのかも気になるところ!
うちも果実酒を作ってますが、うっかり保存したまま長期間過ぎてしまい、「これまだ飲めるかな?」と心配なこともよくあるので、自分用のメモも兼ねて、果物ごとの熟成期間や保存方法をまとめてみました!
手作りの果実酒に賞味期限はある?保存期間はどれくらい?
まず手作りの果実酒の賞味期限についてですが、基本的にどの果実を漬け込む場合でも、実は日持ちにさほど差はありません。
ただし、果実酒ごとに熟成期間などは異なります。
実は果実酒に賞味期限はありません。
殺菌・保存場所に気を付けて、果実がしっかりアルコールの中に浸かっていれば、年月が経過するほどまろやかな味になり、美味しくなります✨
果実酒作りに慣れている人は、10~20年以上漬けている場合も少なくないです。
果実酒は熟成期間が長いほど、果実の旨味が出て美味しくなりますが、2年以上の長期保存をする場合は、使用するアルコールは必ず度数が高い(35度以上)ものを使用してくださいね。
1点気をつけたいのは、使用した果実によっては、保存しているあいだに味に変化が出る場合があること。
たとえば柑橘系の果実酒は、長期保存していると苦みが強くなってくるので、爽やかなフルーティーさが損なわれます( ;∀;)
長持ちするからといって保存しっぱなしにせず、たまに味をみて「これ以上保存したら美味しく飲めないかも」と感じたら、早めに飲み切るようにしてくださいね。
手作り果実酒の正しい保存方法を種類別に解説
手作りの果実酒を保存する場所は、
直射日光を避ける
風通しのある冷暗所
1年中温度の変化が少ない所
が適しています!
といっても、この「直射日光が当たらない、風通しがいい冷暗所」って具体的にどこ?って思いませんか?
保存方法って大体そう書いてあるんですけど、それってどこなの?!といつも悩んじゃうんですよね。
そこで、果実酒の保存に適した直射日光が当たらず、1年中温度変化が少なくて風通しのある冷暗所を具体的にご紹介します!
保存場所その1:床下収納
床下収納は、建物によってはないおうちもあります。
床下収納がある場合は、ここに保存でOKです✨
ただし、夏は温度が上がる可能性があるので、温度計で30度以上になっていないか、チェックしてくださいね。
保存場所その2:キッチンの収納棚
キッチンのシンク下の収納も、果実酒の保存に使えます。
シンク下は排水管が通っている場合がほとんどなので、夏は湿気が多くなる可能性があります。
気温の上昇にあわせて、収納内の温度も上がる場合があるので、床下収納と同様に夏場の温度チェックは忘れずに!
保存場所その3:納戸
納戸があるおうちなら、納戸にも収納できます。
とはいえ、納戸の間取り等によっては、果実酒の保存には適さない場合があります。
たとえば、日当たりのいい場所に納戸があるとか、大きめの窓がついていて日光が入りやすい(直射日光が当たる・室内温度が上がりやすくなる)とか、換気扇がついていない(風通しがなく室内の湿気が多くなる)とか、冷暗所として機能するかをチェックしてから保存しましょう。
ちなみに窓がある納戸は、遮光カーテンをつければ直射日光や室内の温度上昇はある程度防げますよ♪
うちでは、冠婚葬祭系の衣類をしまっている、めったに開けないクローゼットの中で保存してます。
温度変化も少なく湿気もなし、年中暗いのでちょうどいいです(笑)
果実酒の保存場所で一番の大敵は直射日光です!
直射日光だけはきちんと避けていれば、多少温度が高い場所でも保存可能です。
ただ、温度変化があると熟成具合に影響があるので、なるべく温度変化が少ない場所に保存してください~。
なお、果実酒は冷蔵庫での保存はあまり適していません。
冷えすぎると果実の旨味が出にくく、熟成がなかなか進まないので、常温での保存がおすすめです!
また、2年以上の長期保存を考えている場合は、保存する容器はガラス製がマスト!
漬けるお酒は、度数の高いホワイトリカーを少し多めに使うと長持ちします。
漬けた果実は熟成期間が過ぎたら取り出して、細かい果肉片が残らないように、コーヒーフィルターや布などでしっかりこして取り除いておきます。
果肉片などが残ると濁りの原因になるので、なるべくていねいに取り除くようにしましょう✨
このとき、こした果実酒はあらためて別の清潔な容器に入れ替えます。
パッキンなどのカビが生えやすいところは、特に清潔にするように気を付けてくださいね♪
果実の熟成期間と取り出すタイミングは?
どの果物を使用した果実酒も、基本的な保存方法は同じです。
果物によって熟成期間が異なるので、漬けた果実を取り出すタイミングは変わってきます!
ここからは、果物ごとの熟成期間と漬けた果実を取り出すタイミングをまとめました✨
梅酒
3ヶ月ほどで熟成されますが、果実を取り出すタイミングは各家庭によって異なるようです。
3ヶ月派、6ヶ月派、1年派、取り出さない派に分かれていて(笑)、正解はなく好みによるところが大きいです。
漬け込む期間が短いと、梅の実のエキスが抽出しきれない場合もあります。
また、逆に果実を入れっぱなしのままにしておくと、色が濃くなったり濁ったり、渋みが出たりすることがあります。
渋みが出るのはアク抜きが不十分なことが原因なので、アク抜きがしっかりできているか不安な場合は、半年から1年ほどで果実を取り出すようにしましょう♪
びわ酒
熟成期間は3ヶ月で、びわの果肉は1年後に取り出します。
1年ほど寝かせるとまろやかな口当たりになりますよ✨
さらに数年寝かせると、ホワイトリカー特有の臭いもなくなり、芳醇な香りのびわ酒が楽しめます。
杏酒
熟成期間は3ヶ月ほど。
半年~1年後を目安に果肉を取り出しましょう。
レモン酒
皮は1週間、果肉部分は3ヶ月を目安に取り出します。
レモンに限らず、柑橘系の果実酒を作るときは、皮を剝いたあとに残る白い部分もしっかり取り除いてください。
白い部分が残ったままだと、えぐみが出て美味しくなくなります( ;∀;)
パイナップル酒
1~2ヶ月で果肉を取り出します。
美味しくなるのは果肉を出してから、2~3ヶ月後になります。
リンゴ酒
熟成期間は1ヶ月~3ヶ月ほど。
リンゴを取り出すのは6ヶ月後ぐらいが目安です。
取り出したあとのリンゴは、ジャムやアップルパイ、ケーキなどに使うと無駄なく美味しく食べられます♪
オレンジ酒
熟成期間は1ヶ月程度。
オレンジもレモンと同様に、漬ける前に白い部分をしっかり取り除き、皮は1週間程度で取り出します。
果肉は1ヶ月後くらいが取り出しの目安です。
いちご酒
熟成期間は1ヶ月~2ヶ月ほどです。
果肉を取り出すのは、漬けてから約2ヶ月後が目安。
取り出したいちごはジャムにするのがおすすめ!
とっても美味しいイチゴジャムができあがりますよ~♪
さくらんぼ酒
熟成期間は2~3ヶ月。
漬けてから半年ほどで果肉を取り出します。
熟成期間が長くなるほど、琥珀色のきれいなお酒になります✨
以上、さまざまな果実の熟成期間をご紹介しましたが、熟成期間や果肉の取り出し時期は、正直なところレシピによって異なります!
なぜレシピによってバラバラなのかというと、作った人の好みの味になるタイミングのレシピが紹介されているからです。
まぁ自家製ってそういうものですよね……(笑)
実際に果実酒を何度か作ってみて、ご自身の好みな味の熟成期間や、果肉の取り出し時期を見つけていってください♪
今回ご紹介した熟成期間や果肉の取り出し時期は、目安のひとつとして参考にしていただければ幸いです。
ちなみに、ぶどう類だけは酒税法の関係上、個人での消費目的でも果実酒を作ることはできません。
ぶどう以外の果実酒も、あくまで個人的に消費するために作るのはOKですが、販売したり、お店でお客さんに振る舞うのはNGです!
手作り果実酒に向いた容器をご紹介
果実酒は保存性・密閉性・におい移り防止の観点から、ガラス製の容器で作るのがベスト!
果実酒作りにオススメのガラス製の容器をいくつかご紹介します✨
蓋の部分がプラスチックのガラス瓶。
ホームセンターなどでも購入可能な、果実酒作りにもっともポピュラーなタイプの保存瓶です。
セラーメイト 取手付密封びん 4L 保存容器 保存瓶 ガラス瓶 日本製
蓋の部分まですべてガラス製で、パッキンが付いているタイプの保存瓶です。
レトロかわいいデザインでオシャレ✨
うちではこの保存瓶を使ってますー!
蓋がステンレス製のタイプ。
4リットルは多いんだよな~、お試しで少量作りたいという場合は、2リットルのこちらがおすすめ。
見た目もオシャレでかわいいです♪
ホワイトタカラ 35% 果実酒の季節 900mlデカンタ(梅酒づくり) (果実酒づくり)
最後にこちらは、宝酒造から発売されている容器付きのホワイトリカー!
お好みの果実と氷砂糖を入れるだけで作れるので、果実酒作りの初心者さんにおすすめです。
手作り果実酒は腐る?どうなると飲めなくなる?
基本的に、きちんと殺菌・消毒をして、密閉されている状態で保存されていれば、果実酒が腐ることはほとんどありません。
果実酒作りのベテランになると、10~20年ほど寝かせているものもあり、年数が経過するほど美味しいといわれます。
ただ、果実酒を仕込む前に、使用する保存瓶の殺菌・消毒が不十分だったり、密閉されておらず熟成中に空気が入ってしまったり、果肉がアルコールから浮いていたりすると、傷んでしまう場合があるので注意しましょう。
また、漬けこむ前の果肉の処理が上手くできていないと、苦みやえぐみが出てしまいますが、美味しくないだけwで飲むことはまったく問題ないです。
苦味やえぐみを出さないためには、梅酒ならアク抜きをしっかりする、へたが付いている果物はへたをきちんと取る、柑橘系なら皮を剥いたあとの白い部分をきれいに取り除く等の処理が必要です。
特に注意したいのはパッキン部分です。
ここにカビが生えたりしていないか、使用前のチェックはもちろん、皮や果肉を取り出すときにも確認してくださいね。
そして果実酒は日光に当たると劣化します。
湿気もカビの原因になるので、湿気が多い場所や直射日光が当たる場所での保存はNGです!
手作りの果実酒に賞味期限はある?保存期間はどれくらい?まとめ
手作りの果実酒は、とっても手軽・簡単にお好みの果実のお酒が作れます。
殺菌・消毒、密閉がきちんとできていれば、賞味期限は特にありませんが、熟成する年数や果実の引き上げ時期などによって味が変わってくるので、お好みのタイミングが飲み頃です♪
保存容器は密閉できてにおい移りしないガラス瓶が最適!
保存場所は、直射日光が当たらず湿気がないところなら問題ありません。
床下収納や、シンク下の収納が空いていれば、そこでOKです!
わたしも今年はあらたにリンゴ酒といちご酒を漬けます♪
いまから完成が楽しみでワクワクします~(´艸`*)
リンゴやいちごは、取り出した果肉はジャムやお菓子作りに使えるので、まさに一粒で二度美味しい!ですね✨