結論から言うと、VODとストリーミングには、実は違いはほとんどありません!
VODで配信されている動画は、基本的にはストリーミング配信だからです。
そもそもVODとは、動画の配信方式の種類や名称ではなく、スマホやパソコン・タブレットで動画を視聴することができるサービスの総称なんです。
じゃあこのふたつに違いはないのか?というと、あります!
VODで配信している動画の種類によって、ストリーミングかそうでないかの違いがあるんです。
こういうのって、検索して調べても専門用語とかサービス名とかが飛び交ってて、結局よくわからなかった……ということがありがちですよね。
なので、できるかぎり専門用語などは使わず、ひとつひとつ解説したいと思います♪
今さら人に聞けない、VODとストリーミングの違いをまとめました!
VODとストリーミングの違い
VODは動画配信サービスのことですが、ストリーミングはインターネット上で動画を再生する技術のことです。
そのため、VODもストリーミングを利用して動画の配信をおこなっています。
テレビで例えると、VODがテレビ局だとしたらストリーミングは電波の役割。
テレビ局(VOD)が電波(ストリーミング)を使って、番組を放送している……みたいなイメージです。
ストリーミングの特徴
ストリーミング(Streaming)は、映像や音声をインターネット上で再生・転送する技術のひとつです。
「ストリーム再生」「ストリーム配信」とも呼ばれますが、意味はどれも同じですよ♪
録画済みの動画、ライブ(生放送)配信、いずれもストリーミングで配信が可能です!
ストリーミング配信って具体的になんなの? というところですが、スマホやパソコンなどの端末に、映像・音声のデータを少しずつ受信しながら再生する配信方法のことです。
この「データをちょっとずつ受信しながら再生」という仕組みが、インターネット上での生放送やスムーズな動画再生を可能にしているんです!
本来、動画のデータってめちゃくちゃ大きいので、いちいちデータをまるごと受信してから再生となると、動画が始まるまで時間がかかってイライラしますよね。
たとえば、見たい動画のデータが「100」あるとします。
これを全部受信してから再生する場合、あなたの端末が10秒ごとに「2」までデータを受信できるとしたら、「100」のデータをすべて受信するまで500秒かかります。
その点、ストリーミングは一気に「100」ではなく、「2」ずつ小分けにしてデータが配信されるので、データの受信を待つことなくスムーズに動画を視聴できるんです!
あくまでもたとえなので、ご利用の通信環境や端末によっては、少量のデータでも受信に時間がかかることもあります。
ストリーミングの技術を使うことで、ネットでの生放送や、スムーズな動画再生を可能にしているというわけです♪
むしろストリーミングでなければ、インターネット上での生放送はできません!
ストリーミングは再生のつど、動画データの受信をおこなうので、インターネット接続が必須となります。
その代わり、端末のストレージ(データの保存場所)を使用しないため、空き容量を気にすることなく、たくさんの動画を楽しむことができるんですよ~。
ストリーミングで配信される動画は、基本的には以下の3つがあります。
★録画済みの動画
すでに放送済みのドラマ・アニメ・映画・テレビ番組・DVD作品など、リアルタイムの放送ではないものがこれに当たります。
★録画済みの動画をライブ配信
放送中のドラマやアニメなど、テレビの放送日時と同時に配信されるものがこれに当たります。
★生放送・生中継などのライブ配信
コンサートや音楽ライブ、イベント・スポーツなどの生中継、インターネット番組など、リアルタイムでおこなわれていることを、生放送で配信されるものがこれに当たります。
VODで配信している動画の多くは、録画済みの動画になります。
VODの特徴
VODは、ビデオ・オン・デマンド(Video On Demand)の頭文字を取った略称です。
ここまではよく聞く話ですね!
その「ビデオ・オン・デマンド」の意味は↓↓こちらです。
Video ⇒ 映像
On ⇒ 接触して
Demand ⇒ 要求する
余計に「どういう意味???」と思われたかもしれませんが、これはVODの特徴そのままを現してるんです。
そもそもVODというのは、動画配信サイトに会員登録をすることで、インターネット上で動画を視聴することができるサービスのこと。
もっと具体的に言うと……
- Video(映像) ⇒ 動画配信サイトで配信されている動画
- On(接触して) ⇒ 動画配信サイトに会員登録する
- Demand(要求する) ⇒ 配信されている動画の再生ボタンを押す
ということになります。
つまり「動画の視聴を要求する」というのが、「ビデオ・オン・デマンド」の意味になります(笑)
VODは、動画配信サービスのサーバー(コンピュータ)に保存された動画を、私たちユーザーが「見せてください」と要求することで、私たちのPCやスマホで動画を視聴することができるサービスです。
VODの動画は、基本的には非リアルタイム配信です。
映画・テレビ放送された番組(ドラマ・アニメ・バラエティ等)・DVD作品など、録画された動画の配信が主で、ライブ(生放送)は少ないです。
そのため、好きなときに再生・一時停止・早送り・巻き戻しなどの操作ができるので、DVDを見ているのと同じイメージですね。
配信されている動画はインターネットを通じて、つどストリーミング再生をおこなうため、動画を再生するたびにデータ通信が発生します。
一部の動画は、データをまるごと自分の端末にダウンロードして、いつでもどこでも視聴できるものもありますよ♪
動画をまるごとダウンロードする場合は、動画のデータをあなたの端末に保存して再生するので、ストリーミング再生ではなく「ダウンロード再生」となります。
端末に動画データが保存されているので、ダウンロード後はインターネット接続なしで視聴できます。
といっても、VODで配信されているダウンロード可能な動画は、視聴期限が設けられています!
短い場合は48時間、長い場合は30日間と動画配信サービスによって、ダウンロードした動画の視聴期限は異なります。
視聴期限を経過すると、ダウンロードした動画を見ることはできなくなります。
一度ダウンロードしておけば、ずっと見られるというわけではないのでご注意くださいね。
ちなみに、DVDやBlu-rayのダウンロード版などは、値段が高い代わりに視聴期限がない・長いものが多いです。
★ストリーミングとダウンロードの違い
ストリーミング | ダウンロード | |
リアルタイム配信 | あり | なし |
ネット接続 | 必要 | 不要 |
動画データの保存 | 不可 | 可能 |
ストレージの空き | 不要 | 必要 |
※ダウンロード再生にあたり、動画データをダウンロードする際には、ネット接続が必要です。
ストリーミング再生中に動画が停止する原因
ネットで動画を見ていると、画面の中央でクルクル回るマークが出て、途中で停止してしまうことがよくあると思います。
「バッファ中」という表示が出る場合もありますね。
ストリーミング再生は、大きい動画データを少しずつ受信しながら再生することで、本来はスムーズに映像や音声を楽しめるのですが……。
ご利用の端末のスペックや、インターネットの通信速度・通信環境等によっては、その少しの受信データも受け取れず、再生が一時停止・停止してしまうことがあります。
これは生放送を視聴しているときは困っちゃいますよね……!!
肝心なところで停止して、再生したら聞きたかったところが終わってたとか、ネット生放送あるあるだと思います。
動画が停止してしまうよくある原因はいくつかあります。
インターネットが混雑する時間帯にアクセスしている
基本的に、19時から24時くらいまでの時間帯って、インターネットにアクセスする人がめちゃくちゃ増えます。
仕事から帰ってごはん食べて、「さて……ネットするか」みたいな感じですよね。
たくさんの人が同じ時間帯にアクセスすることにより、通信速度の低下などが生じて動作が重くなります。
さらに生放送・生中継の場合、その時間帯に一気にアクセスが集中するため、利用しているネット回線の通信速度が遅いと、「全然映らない~😭」なんてことになりがちです。
使用している端末が古い・スペック不足
使っている端末(パソコンやスマホ・タブレット)が古い機種だと、新しい機種に比べてどうしても性能が劣るので、動画が再生しない・途中で止まるということが起こりやすいです。
パソコン・スマホ・タブレットの性能は、短期間でどんどん向上していくし、ネット動画やゲームなども端末の性能に合わせたものに進化していきます。
なので、古い端末になるほど、動画を再生するための機能や処理能力が不足して、スムーズに視聴することができなくなるんです。
逆に端末は新しいのに動画が頻繁に止まる場合、通信速度が遅い可能性があります。
インターネット回線の通信速度が遅い
ストリーミングの動画をスムーズに再生するためには、ある程度の通信速度が必要になります。
通信速度は、利用しているインターネット回線が関係しています。
通信速度が遅いと、動画データの受信に時間がかかったり、ネットが混み合っている時間帯や生放送の視聴時に動作が重くなったり、音質や画質が落ちたりします。
これは契約しているネット回線によるので、通信速度を早くしたい場合は、速い回線のサービスやプランに切り替える必要があります。
通信速度がどれくらいあればいいのかわからない場合は、動画配信サービスのQ&Aを見ると、動画を見るために必要な通信速度の目安が載ってます!
ちなみに多くの動画配信サービスでは、3~5Mbps程度が目安です。
4Kなどの高画質や、生放送の配信を視聴する場合は、10~15Mbps程度が目安となる場合が多いです。
また、今の自分のネット回線の通信速度の調べ方は、Googleのインターネット速度テストで、簡単にチェックすることができますよ♪(もちろん無料です)
上記URLの一番上に表示されている、【速度テストを実行】の青いボタンを押すと、テストが始まります。
テストの結果は、ダウンロード(映像・音声の再生、サイトの表示など)と、アップロード(メール・LINEの送信、SNSへの画像の投稿など)のそれぞれのテスト結果が出ます!
ちなみに私のネット環境での通信速度の結果は……
★10年前に買ったノートパソコン(無線接続)
「2.8Mbps:非常に低速」でしたぁーっ!!(≧▽≦)<遅っっっ!!
★2~3年前に買ったデスクトップのパソコン(有線接続)
「4.9Mbps:低速」( ˘ω˘ )すこしマシ。
★1年半前に買った格安スマホ(Wi-Fi接続)
「3.9Mbps:低速」(^ワ^)中間★
※インターネット回線はどの端末も同じです。
全体的になかなかひどいもんですが、これでも生放送以外はわりとスムーズに視聴できてます。
無線でネット接続している
インターネットの回線は、いろいろな要因から不安定になりやすいです。
特に無線でのネット接続は、もともとデータ転送量が少ないため、有線での接続よりも動画データの受信に時間がかかる場合があります。
私の速度テストの結果をご覧いただくとおわかりかと思うのですが、無線接続のノートPCが一番通信速度が遅いです。
有線接続のほうが通信が安定していて、データ転送量も多いので、通信速度は問題ないのに動画が止まる場合は、有線接続に切り替えることで改善する可能性がありますよ。
VODとストリーミングの違いは何?誰でもわかる簡単解説!まとめ
最後に、VODとストリーミングの違いと特徴を簡単にまとめます!
VODの特徴
- 動画配信サービスの総称
- 配信されている作品から好きなものを視聴できる
- ストリーミング配信とダウンロード配信がある
- ストリーミング配信は録画とリアルタイムがある
- ダウンロード配信は端末にデータを保存して視聴できる
ストリーミングの特徴
- インターネット上で映像・音声を受信しながら再生する技術
- 大きな動画データを少しずつ配信することでスムーズな再生が可能
- ネットで生放送が配信・視聴できるのはストリーミングだけ
- ネット環境や使用する端末のスペックによって再生できない場合がある
ストリーミングでの再生は、インターネット接続が必須です!
生放送を視聴できるのが最大の特徴&魅力なので、ネット動画を見るならご自身の端末のスペックと通信速度は、しっかりチェックしておきましょう♪