お菓子作りのとき、意外と切らしているのがクッキングシートですよね。
100均などでかわいいデザインのものがいろいろ売っていますが、同じ売り場にクッキングペーパーと似た感じのワックスペーパーもあります。
どちらもよく似ていますが、クッキングシートの代わりにワックスペーパーを使っても問題ないのでしょうか??
ぱっと見はどちらも同じに見えますが、使用するときに注意すべき決定的な違いがあるんです!
結論から言うと、ワックスペーパーをクッキングシートの代用として使うときは、加熱調理には使えません。
今回は、クッキングシートとワックスペーパーのそれぞれの特徴や用途について詳しくまとめていきたいと思います。
クッキングシートの代用はワックスペーパーで大丈夫?加熱調理では代用不可!
見た目がそっくりなクッキングシートとワックスペーパーは、使用用途を混同してしまいがちになりますが、加熱調理に代用することはできませんので注意してください(>_<)
オーブン調理や揚げ物、グリル調理の際によく使用されるクッキングシートは、水や油をはじきやすく、耐熱性もに優れていています。
種類によって差はありますが、耐熱温度は200~250℃になります。
ワックスペーパーもお菓子のラッピングや包み紙に使用されることが多く、クッキングシートと同様に水や油をはじきやすい紙になっています。
ただ、大きく違う点が耐熱温度になります。
クッキングシートと比べてワックスペーパーのの耐熱温度は、わずか80℃となっている為、高温になるオーブン調理や揚げ物、グリル調理、レンジ調理など加熱調理に使用することはできません!!
そもそもワックスペーパーとは、グラシン紙に80℃のワックスを漬け込んで作られた紙になります。
ワックスとは、簡単に言えばろうそくの蝋のことです。
この蝋を紙に染み込ませているため、水や油をはじいて油分の多いお菓子もベタベタにならずに包むことができたり、お皿に敷いて食器を汚さずに使うことができるのです。
高温で加熱されてしまうとワックスが溶け出し、食品にワックスの薬品が付いてしまったり、燃えてしまう危険性もあり大変危険です。
クッキングシートの代用としてワックスペーパーを使用する際は、粗熱をよくとって冷ました状態のものを包んだり、乗せるために使用すると良いでしょう。
クッキングシートとワックスペーパーのそれぞれの違いと用途は?
クッキングシートとワックスペーパーは、どちらもグラシンという種類の紙が原料になっています。
グラシン紙は透明感が高く、光沢感があり、触った感じはツルツルした性質を持っています。
「耐水性、耐油性に優れている紙である」という点においてはクッキングシートとワックスペーパーどちらも同様で、互いに代用が効きます。
では、具体的な特徴や用途の違いは何なのか、詳しく見ていきましょう!!
★クッキングシートの特徴と用途
クッキングシートは、グラシン紙にシリコン樹脂加工を施したものを指します。
シリコン樹脂は熱に強いため、耐熱温度内であれば高温調理に使用することもできます。
水や油もはじくため、様々な用途があり調理場面でも大活躍してくれますよ!!
フライパンに敷いて魚や肉をグリル調理すれば少ない油でもこびりつかずにお手入れ簡単に料理が出来ます。
お菓子作りの型に敷き詰めたり、クッキーやマカロンを焼き上げる際に型や鉄板に生地をくっつけてしまうことなく焼くことができます。
かき揚げやドーナツ、チュロスなどを油で揚げる際に、適当な大きさにカットしたクッキングシートの上に具材や生地を乗せたまま油に入れることで、型崩れせずにきれいに揚げることができます。
水と油は通さなくても蒸気は通すため、肉まんやシューマイ、蒸し野菜などを作りたい時に、蒸し器に敷いて使用することができます。
表面がツルツルしているので、お菓子や揚げ物などの油分が多い食品もベタベタさせずに包むことができます。
オーブン調理の他にも食品を温める際のレンジ調理にも使用できます。
★ワックスペーパーの特徴と用途
ワックスペーパーは、グラシン紙にワックスを染み込ませてコーティングしたものを指します。パラフィン紙とも呼ばれます。
ワックスとはろうそくの蝋のことです。
特徴として、耐水性、耐油性、防湿性に優れています。
ろうそくを想像して頂けると分かりやすいかと思いますが、熱を加える(70~80℃)ことで溶けだしてしまうため、熱には弱く高温調理には不向きとなります。
ワックスペーパーの用途としては水や油を通さないうえ、可愛らしい柄のものが多いので、食品やお菓子を包むにはピッタリなんです。
お菓子の包み紙や、ラッピングに使用することができます。
お弁当に揚げ物を入れる際に、お弁当箱の下に敷くことで油汚れを防ぐことができます。
おかず同士の仕切りとして使うのも効果的!おにぎりやサンドイッチの乾燥防止にも役立ちます。
お菓子やケーキをお皿に置いて出す際に、お皿の上に敷くだけでベタベタしないうえ可愛らしくなります。
クッキングシートの代用でワックスペーパーを使ってしまった料理は食べてもいいの?
クッキングシートとワックスペーパーに共通している性質は耐水性、耐油性があること!
ですので、よく粗熱を取って冷ましたお菓子やお弁当のおかずを包んだり乗せることに関しては問題なく代用可能です(*^^*)
注意しなければならないのは、クッキングシートの代用にワックスペーパー誤ってオーブン等を使用して高温調理してしまった時です!!
ワックスペーパーは、70℃以上の熱によって原料に使われているワックス(蝋)が溶け出してきてしまいます。
溶け出したワックスの薬品が焼いたクッキーやケーキ、または料理に付いてしまったものを口にしてしまったら、人体に影響を与える恐れがあるため、残念ですが食べることは避けてくださいね。
また、ワックスペーパーには可愛らしい柄や模様がプリントされたものが多いので、熱によって溶け出したプリントの柄がお菓子や料理に写ってしまうこともあります。
お菓子や料理など食品を包む際は、必ずプリントされた面を表側に、何もプリントのない面を食品側にするようにしましょう!
加熱調理に使えるクッキングシートの代用はどれ?
ワックスペーパーは熱に弱いということはご理解頂けたかと思います。
では、加熱調理をする際にクッキングシートの代用品として使用出来るものにはどんなものがあるのか、見ていきましょう!
★アルミホイル(オーブン・グリル調理の場合)
オーブンでお菓子やピザを焼きたい時は、アルミホイルで代用しましょう。
アルミホイルの耐熱温度は低いものでも300℃あるので、オーブン調理にも安心して使用することができます。
ただ、普通のアルミホイルはクッキングシートの様にお菓子や料理がくっつかないシリコン樹脂加工が施されていないため、そのまま鉄板に敷いて使用していまうと、アルミホイルと食品がくっついてしまう可能性があるので、注意してください。
生地を乗せる前に、アルミホイルに薄くバターを塗っておくとくっつかずに焼き上げることができますよ!
もし、バターの匂いや風味が付いてしまうことに抵抗がある場合は、サラダ油を使えばOKです。
また、フライパンに敷いて使用したい時は、アルミホイルを一度クシャクシャっと丸めて広げたものにごく少量の油をひいて使うと、表面が凸凹になるので、食品がくっつけることなく調理することができます。
オーブンやグリル調理では代用可能なアルミホイルですが、電子レンジでの代用は不可ですので、注意してください!!(レンジから出るマイクロ波によって、アルミホイルから火花が発生し、火災に繋がる恐れがあります。)
★バターや油などの油脂(オーブン調理の場合)
オーブンでクッキーやケーキーを焼く時、鉄板の上や型にクッキングシートを敷く代わりに、直接バターや油などの油脂を薄く塗るだけで代用可能ですよ!
こちらも、バターの風味が気になるようであれば、サラダ油を使用すれば大丈夫です。
焼きあがった後、生地が鉄板や型にくっつくことなくきれいに取ることができますよ。
★コピー用紙やわら半紙(オーブン調理の場合)
上記同様、オーブンでお菓子を焼きたい時のクッキングシートの代用として、コピー用紙やわら半紙も使用可能なんです!
触ってみてツルツルした面の方を上にして使うと、生地をくっつけずに焼くことができます。
こちらを代用したい時は、プリントや印字のされていない新品のものを使うようにしましょう。(衛生面はもちろんですが、熱が加えられることによってインク溶け出して人体に有害な物質が生地についてしまう危険性があります。)
★葉物野菜(蒸し料理の場合)
蒸し器で調理をしたい時は、キャベツやレタス、白菜などの葉物野菜がクッキングシートの代用になります。
野菜を蒸し器に敷き詰めて調理をすれば使った野菜はそのまま食べることができますし、料理全体の色どりも豊かになるので、一石二鳥です。
葉物野菜が蒸している料理に適度に水分を与えてくれるので、余分なお水を使う必要もなく、エコな料理ができますよね!
★キッチンペーパー(落し蓋)
煮物や煮込み料理をする時に、落し蓋としてクッキングシートを使用している方がいると思います。
そんな時、クッキングシートの代わりとして、キッチンペーパーも落し蓋の代用として使うことができます。
キッチンペーパーは鍋のふちに当たらないように4つ角を折り込んだり切ったりして使用しましょう。
ペーパーが落し蓋の役割を果たすうえに煮込んでいる食材から出るアクも同時にとってくれるので、とても便利なんですよ。
クッキングシートの代用はワックスペーパーで大丈夫?加熱調理では代用不可!違いと用途は?まとめ
クッキングシートとワックスペーパーの大きな違いは、「耐熱温度」です。
クッキングシートはシリコン樹脂加工が施されているため、加熱調理も可能です。
一方、ワックスペーパーはワックス(蝋)を染み込ませて作られているため、熱に弱い性質を持っていますので、加熱調理での代用はできません!!
耐水性、耐油性はお互い共通の特徴になりますので、お菓子の包み紙に使用したり、ラッピングにはピッタリです。
可愛らしい柄がたくさんあるワックスペーパーは、お弁当の仕切りに使う、サンドイッチの包み紙に使う、お菓子や料理を出す時のお皿に敷いて使うなど、見た目を一気に華やかにしてくれるキッチングッズですので、ぜひ正しい使い方でお菓子作りや料理を楽しんでください(*^^*)
様々な調理場面で大活躍のクッキングシートは何かと頼りにしてしまいがちですが、万が一切らしてしまった…という時でも、実は代用できるものは身近にたくさんあるんです!
今回ご紹介した代用品もぜひ一度試してみてくださいね。