シュークリームやアップルパイなどを作る時に、カスタードクリームを余らせてしまった…という経験ありませんか。
クリームだけでは甘すぎてなかなか食べられない、でも、生ものだし日持ちは短いのかな…と頭を悩ませている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、手作りのカスタードクリームは一体どのくらい日持ちするものなのかについてまとめていきます。
正しい保存の方法やアレンジレシピ等のご紹介もしていきたいと思いますので、ぜひ参考にしてみてください(^^)/
手作りカスタードクリームの賞味期限や日持ちはいつまで?
カスタードクリームは、牛乳や卵を加熱して作ります。
火を通しているから日持ちするのでは?と思ってしまうかもしれませんが、実は日持ちはとても短く、冷蔵保存で1~2日になります。
原料となっている牛乳や卵は、元々傷みやすく日持ちがする食品ではないですよね。
また、カスタードクリームを作ってから粗熱をとる作業を行っている間に、容器内に水滴が発生してしまった場合、雑菌が繁殖しやすい状態になり、より足を早めてしまうことになります。
カスタードクリームは、保存の仕方も慎重に注意深く行っていかなければならないとってもデリケートなものなのです。
ですので、手作りのカスタードクリームは出来上がった後、できる限り早めに食べきってしまうことが最も理想的と言えます。
手作りカスタードクリームの冷凍保存の正しい方法は?
カスタードクリームを手作りした際に適した保存方法を見ていきましょう。
常温保存
先ほども紹介した通り、カスタードクリームの材料である牛乳や卵は傷みやすい食材になっていますので、たとえ火を通しても常温保存には適していません。
そのため、常温保存での日持ちは0日となります。
カスタードクリームは牛乳・卵・小麦粉・バニラエッセンス等を火にかけながら混ぜ合わせて作ります。
この後はできるだけ短い時間で粗熱を取って冷蔵庫へ保存する必要があります。そのため、氷水や保冷剤を使うこともあります。
クッキーやケーキなどの焼き菓子は、常温に置いて徐々に粗熱をとっていくのが一般的ですが、カスタードクリームは常温で粗熱を取ることで菌が繁殖してしまう可能性があります。
そのため、なるべく大きい容器やバットなどににラップを敷いてから、カスタードクリームを移し入れて平らにならし、上からラップを被せて菌の繁殖を防ぎ粗熱を取る必要があります。
この時、容器とラップの間に空間が出来てしまうと、冷める時にカスタードクリームから出る水蒸気がラップの内側についてしまうと傷みを早めてしまいますので、気を付けてください。
カスタードクリームを常温で置いておけるのは、この粗熱を取っている10~15分程度の間だけになりますので、その後は速やかに冷蔵庫へ保管しましょう。
冷蔵保存
カスタードクリームの保存に最も適しているのが冷蔵保存です。
空気に触れないように気を付けながら保存をすれば、日持ちは2日程度となります。
先ほど説明した方法で粗熱を取ったあとに冷蔵庫へ入れて保存をします。
この時、カスタードクリームに被せているラップもそのままの状態で保存すると、菌の繁殖を防ぎクリームの乾燥防止にもなります。
バットを使用していた場合は、バットごと入るような大きめの保存袋に入れて中の空気をしっかり向いてから封をしてしまうと良いでしょう。
保存容器に移し替えた場合は、クリームの表面のラップはそのままにして、しっかりフタを閉めて保存してください。
いずれもしっかり密閉された状態にして保存することで、菌の繁殖や乾燥防止対策の他に、冷蔵庫内に入っている他の食材からのにおい移りを防ぐ効果があります。
材料を混ぜ合わせる際にブランデーなどのお酒を少量加えることで、アルコールの殺菌効果によってより安心して保存することができるようになります。
冷凍保存
冷蔵庫での保存では食べきれないと判断した場合は、冷凍庫で保存することをおすすめします。
手作りしたカスタードクリームを冷凍で保存した場合の日持ちは、2週間~4週間程度となります。
ただし、これは保存が可能な期間であって味や風味、食感の劣化を防ぐことはできません。
長期間の保存によって冷凍焼けを起こしてしまう可能性もありますので、気をつけてくださいね!
冷凍保存する場合も、タッパーなどの密閉容器を使ってできるだけ空気に触れないように保存するようにしましょう。
冷凍保存の場合は、場所を取らずによりコンパクトに保存できるように、ラップに1回分の使用量を包んでから小分けにして冷凍可能な保存袋に入れておくと、使いたい分だけ取り出すことができて便利です。
カスタードクリームを冷凍保存すると、味が分離してしまい、本来の滑らかさは失われてしまうことが多いです。
そのため、最初から冷凍で保存することが決まっている場合は、クリームを少し硬めに仕上げると良いでしょう。
下記のレシピを参考にしてみてください!
カスタードクリーム|その他|保存テクニック|旭化成ホームプロダクツ
<かためのカスタードクリームレシピ> 材料 (作りやすい分量) 卵黄・・2個、砂糖・・40g、薄力粉・・20g、牛乳・・150ml、バニラエッセンス・ラム酒など・・各少々 作り方 ① 耐熱容器に卵黄と砂糖を入れ、白っぽくなるまでよく混ぜる。 ② ふるった薄力粉を加え、温めた牛乳を少しずつ加え混ぜる。 ③ 「 サランラップ®」でゆったりとふたをし、電子レンジ(500W)で約3分加熱し、だまにならないように泡立て器でかき混ぜる。 ④ 「 サランラップ® 」をはずしてさらに2分加熱し、あら熱がとれたらバニラエッセンス、ラム酒を加える。
一度冷凍保存してしまったカスタードクリームは、解凍した時に離水してしまい、食感もボソッとしてしまいます。そのまま使用するのではなく、焼き菓子の材料に加えたり、ドーナツにして揚げて食べるなどのアレンジを加えることで美味しく食べられるでしょう。
手作りカスタードクリームの保存容器はどんなものがオススメ?
★プラスチック製のタッパー
【参考URL:https://item.rakuten.co.jp/rakuten24/e447391h/】
保存容器の中でも比較的お手頃な価格で手に入れることができるプラスチック製のタッパーは、冷蔵~冷凍まで幅広く使用することができて便利です。
今は100均でも様々な大きさのものが手に入るので、作る量に合わせて用意しておくと良いでしょう。
ただ、プラスチック製の保存容器は匂い移りがしやすく、洗った時に容器内にキズが付いてしまうと、保存する食材の痛みを早めてしまう要因になりますので、お手入れは丁寧に行うように心がけてくださいね。
★ガラス製の保存容器
【参考URL:https://item.rakuten.co.jp/e-kitchen/7090728/】
ガラス製の保存容器は、冷蔵保存の際に使用することができます。
プラスチック製に比べてにおい移りしにくく、汚れもスルッと落ちやすいためお手入れもラクチンです。
ただ、冷凍で保存したい場合、水分の多いものはガラスが膨張して割れてしまう危険性があるので使用は控えましょう。
ガラス製の保存容器は、レンジやオーブン調理などの加熱調理には最適なので、ひとつ持っていればとても便利ですよ。
★ホーロー製の保存容器
【参考URL:https://item.rakuten.co.jp/add-kitchen/199-005/】
ホーロー製の保存容器はガラス製同様、におい移りしにくく、汚れも落ちやすいのが特徴です。
また、冷凍で保存したい場合も熱伝導率が高いため、冷凍に時間がかかりません。
ホーローはお値段は多少張ってしまいますが、直火やオーブン調理も可能なため、調理~食器~保存まで移し替えなしで使用することができます。
ただ、電子レンジの使用は不可となりますので、注意してください。
★フリーザーバッグ
【参考URL:https://item.rakuten.co.jp/at-life/4901670111279/】
冷凍保存をする場合は、場所を取らずに収納できるフリーザーバッグがおすすめです。
食材を平たくして保存することで、素早く冷凍が出来ます。
また、しっかりと空気を抜いて密閉状態にすることで、他の食品からの匂い移りを防いだり、乾燥防止に役立ちます。
こちらもプラスチック製のタッパー容器同様、100均で気軽に様々な大きさのものを手に入れることができる為、何種類か持っておけば食材の保存に大変役立ちます。
手作りカスタードクリームの材料が全卵と卵黄で賞味期限は変わる?
一般的にカスタードクリームを作る際は、全卵ではなく卵黄のみを使用するレシピがほとんどです。
しかし、ご家庭で手作りする場合には卵白だけを残してしまうのが勿体ない、使い道に迷ってしまう等の理由から、ネットで検索すると全卵を使ったレシピがたくさん出てきます。
賞味期限は全卵を使用したもの、卵黄のみ使用したものどちらも差はありません。
元々、卵は傷みやすい食材ですので、これまでご紹介してきた日持ちを目安にして頂いて早めに食べきることを心掛けてくださいね。
では、卵黄のみを使用したレシピと全卵を使用したレシピでは、仕上がりに違いは出るのでしょうか。
両者の違いはズバリ舌触りです!!
卵黄のみで作ったカスタードクリームは、コクがあってトロンとまろやかな仕上がりになります。
一方で全卵を使用してカスタードクリームを作った場合は、卵の風味は薄くなり、卵黄のみで作ったものよりはコクが少なくなります。
舌触りとしては卵黄に比べると、比較的あっさりプルッとした仕上がりになります。
これは卵白のほとんどが水分でできているためです。
また、卵白に含まれるたんぱく質は熱によって固まる性質があるため、コクのあるトロンというよりも、少しあっさりしたプルンとした仕上がりになるわけです。
余ったカスタードクリームでアレンジ!アイスやプリンのおすすめレシピ
余ってしまって使い道に困っているカスタードクリームは、アレンジして最後まで美味しく食べきりましょう(*^-^*)
また、冷凍して食感が変わってしまったカスタードクリームもアレンジすれば美味しく食べることができます!
牛乳と混ぜるだけ!! 簡単カスタードクリームのアイス
余ってしまったカスタードクリームと牛乳を混ぜ合わせて冷凍庫で凍らせると簡単にアイスにアレンジすることができます。
「余ったカスタードクリームで簡単アイス」の作り方。カスタードクリームが余ったら、そらはアイスにしちゃいましょう!日持ちもするし、美味しいし、ササッとすぐできます! 材料:カスタードクリーム、牛乳..
冷やし固めている間は、数時間(2~3時間)おきにフォーク等を使って、全体をよく混ぜ混ぜすることを2~3回繰り返すと、カチカチにならずにふわふわの仕上がりになります。
また、牛乳を生クリームに変えると、クリーミーさが増しますよ!
チョコチップを加えたり、ココアや抹茶パウダーを混ぜて味にバリエーションを付けても良いと思います♪
粉ゼラチンを使えば、あっという間にプリンに変身!
余っているカスタードクリームに、牛乳・砂糖・粉ゼラチンの3つを加えて冷やし固めるだけで、あっという間にプリンにもアレンジ出来ます。
カスタードクリーム、余ってませんか? 2008/12/13 話題入りです♪作ってくださってありがとう^^
粉ゼラチンの量を調整することで、「ふるふる」にも「ぷるぷる」にもお好みの食感に仕上げることができるので、自分好みの固さで作ってみましょう。
こちらもコーヒーやココアを加えたり、フルーツをトッピングしてプリンアラモードにしてみたり…と色々な味のバリエーションを簡単に楽しむことができるので、ペロッと食べきることができそうですね( *´艸`)
焼き菓子の材料として加えて、パウンドケーキに!
2~3日と短い日持ちのカスタードクリームも小麦粉やバターを加えて焼き菓子にアレンジすることで長い期間美味しく食べることができるようになります。
カスタードクリーム・イン・パウンドケーキ by hitomi4009
「カスタードクリーム・イン・パウンドケーキ」の作り方。カスタードクリームが余った時に作って欲しいケーキです♡。沢山作って冷凍OKなんで急ぎの来客用にも。一度お試しあれ✨ 材料:カスタードクリーム、無塩バターorマーガリン、砂糖..
アイスやプリンに比べると、材料が多くて大変に感じてしまうかもしれませんが、ひとつのボウルにどんどん混ぜていくだけなので、とっても簡単なレシピになっていますよ。
パウンドケーキなら、お子様のおやつにはもちろん、忙しい朝の朝食にもなりそうですね。
ホットケーキミックスを使ってドーナツにも!
カスタードクリームには、ドーナツを作る時に必要な卵や牛乳などがすでに入っているため、ホットケーキミックスと混ぜ合わせるだけで、ドーナツ生地が簡単に作れてしまうんです。
残ったカスタードクリームで♡簡単ドーナツ by ★momo★キッチン
「残ったカスタードクリームで♡簡単ドーナツ」の作り方。カスタードクリームを作りすぎたまたは作って失敗したら、ドーナツに!!簡単ですぐできるしふわふわでほんのりカスタード風味♡ 材料:HM、カスタードクリーム、粉砂糖..
固めのカスタードクリームの時は、牛乳などの水分を少量足して生地を調整してくださいね。
ほんのりカスタード風味のさっくりふわふわのドーナツは、来客用のお茶菓子にもお子様のおやつにもピッタリですよね!
まとめ
トロッと滑らかな舌触りが何とも魅力的なカスタードクリームですが、実はとってもデリケートなものだということがわかりました。
賞味期限の目安は、冷蔵保存で2~3日、冷凍保存で2週間~4週間になります。
ただ、こちらはあくまでも目安の期間になりますので、風味や食感が落ちてきてしまう前の美味しいうちに食べきるのがベストです。
保存方法のポイントは、雑菌の繁殖を防ぐため、できる限り素早く粗熱(熱が蒸発する際の水蒸気が付かないように)を取って冷蔵庫または冷凍庫で保存すること。
この時、空気に触れさせないようにラップや保存容器を上手に活用することも大切です。
作業工程や保存の仕方をよく知らないままだと、あっという間に傷んでしまいますので注意しましょう!
もし、作りすぎてしまった時でも、ほんのひと手間加えるだけで色々なアレンジもできるので、ぜひ最後まで無駄なく美味しく食べてくださいね!
特に冷凍保存したものは解凍した時に離水してしまい、本来の風味や食感が失われてしまうので、クリームとしてではなく、アレンジレシピを検索して新たなお菓子に変身させてみましょう(*'ω'*)