ワッペンは元々おしゃれのためではなく身分や職業階級といったものを区別するために取り付ける紋章のようなものでした。
といっても現代ではごく一部を除きワッペンをそのように使うことは無くなっていますね。
一般的には幼稚園、保育園に通うお子様がいるご家庭では、他のお友達と区別がつくようにと、持ち物にワッペンを付けて目印にするとか、単純におしゃれとして取り付けるといった感じで使われることが多いでしょう。
名札も縫い付けるタイプよりも、あっという間に手間なく接着できるアイロンワッペンを使用しているという方も多いんじゃないでしょうか?
おしゃれ目的であればいつでも取り付けることが出来ますが、幼稚園や学校などの先生からの指示で持ち物も多い中、明日持って行かなければならない持ち物にワッペンを付けようと思った時に「アイロンが壊れちゃった!!」なんてことになってしまったりしまうこともあります。
調べたところそういったアイロンが使えない時にアイロンの代用でワッペンを付ける方法はありました!
ただ、代用方法によっては注意が必要なところもあるのでそのあたりも詳しく調べていきたいと思います。
アイロンの代用でワッペンを付ける方法はある?
そもそもワッペンはどうしてアイロンで布にくっつくのでしょうか?
アイロン用のワッペンは、アイロンをかけた際の熱でシート状の接着剤が溶けて生地に入り込み、それが冷えると接着剤が固まり、生地にくっつ付く仕組みになっています。
そのため、アイロンと同様の熱を加えてあげることでワッペンを付けることは可能なんです(*^^*)
ただし、あくまでアイロンの代用品として使用することになるため、実際にワッペンを付ける際は注意するべき点もありますので、事前にしっかり確認しておくようにしてくださいね。
ただし代用以前に普通にアイロンでワッペンを付ける場合でもやけどなどの危険性があるので、アイロンを使う場合も十分注意してくださいね!
子どものシューズにアイロンワッペンつけてたら、指をジュッと火傷やっちまったんだけど、普通に難しくない?
あんな小さい部分にどうやってあててるの…やり過ぎると靴の上のゴム部分がとけるし…、でも可愛くしたいし…
ゴム紐のとこに可愛いボタン付けたから喜んでもらえたけど違う…— なるせ (@26Nark) November 13, 2017
上記のX(Twitter)のように実際にやけどをしてしまったという人もいます。代用するものもワッペンの特性上熱を使うものになるので本当に気を付けてください(-_-;)
では、アイロン同様の熱を加えることのできる代用品にはどのようのものがあるのかを見ていきましょう。
アイロンの代用でフライパンやドライヤーでワッペンは付けられる?
アイロンの代わりにワッペンを付けることが出来る代用品を2つご紹介しますね!
どちらもどのご家庭にだいたいあるものですよ(*'ω'*)
フライパン
どのご家庭にも必ず一つはあるであろうフライパン。実はアイロンのだいようとしてワッペンを付けることができます!
フライパンは、出来れば卵焼き用やミルクパンなどの小ぶりなものを選ぶと扱いやすいのでおススメです。
もし、なければ普通のフライパンでも構いませんよ。
使い方としては、フライパンを火にかけて熱し、温まった状態になったものをアイロンと同じように生地に充ててワッペンを付けるという流れです。
代用する際の主な注意点は以下の3つです。
- フライパンは空焚きしない。
- 底の汚れや焦げつきが気になる場合は、アルミホイルを巻く。
- 必ず当て布をする。
フライパンの種類によって扱い方は違ってきますが、一般的なご家庭で使用しているフライパンのほとんどは、フッ素加工(テフロン加工)が施されていると思います。
この加工が施されているフライパンを空焚き(そのままガス台に乗せて加熱してしまう状態)してしまうと、コーティング剤が剥がれて焦げつきやすくなってしまいます。
さらに、加熱状態のまま高温に達してしまうと、人体に有毒なガスを発生させてしまう恐れがあり、大変危険です。
フッ素加工(テフロン加工)のフライパンを使用していて、アイロンの代用として温める際は、中に薄く水を張って空焚きを防ぐようにしましょう。
ただし、鉄製のフライパンを普段から使用しているご家庭でしたら、そのまま火にかけて温めてしまって大丈夫です。
大事な生地にフライパンの底についた汚れや焦げがついてしまったら、せっかくのワッペンも台無しになってしまいます。
あらかじめフライパンは底をきれいに洗ってから使用するのはもちろんですが、もし生地やワッペンへの汚れ移りが心配なようでしたらアルミホイルで底の部分を覆っておけばより安心ですね。
さらに、ワッペンを付ける時は、必ず生地の上に当て布を置いてからフライパンをあてるようにしてください。
万が一、フライパンの温度が高すぎて焦げついてしまっても、当て布があれば直接生地を傷めることがないので安心です。
もし、当て布になるようなものが見当たらない…という方は、クッキングシートでも代用可能です!
クッキングシートを使えばワッペンの部分が透けて見えるので、ピンポイントでしっかりと熱をあてることが出来ますよ。
フライパンを当てる時は、ギュッと上から押しあてるようにすると、きれいに接着させることができるでしょう。
当たり前ですが、火を使って温めたフライパンは大変高温になっていますので、取り扱う時はヤケド等に充分注意してくださいね。
IHでも過熱可能?
最近だとオール電化などしているご家庭も珍しくありません。IHでも同じようにフライパンを温めることはできるのでしょうか?
結論から言うと可能ですが、ガスの場合とは熱する時間などが多少変化したりはするでしょうが基本的には変わりません。
またフッ素加工(テフロン加工)のフライパンに関する注意点はIHの場合も同じなので、フッ素加工(テフロン加工)のフライパンを使う場合はIHであっても空焚きや熱し過ぎに気を付けましょう!
ドライヤー
同じように熱を起こせるもので、どこのご家庭にもあるものとして手軽に温風が起こすことの出来るドライヤーを思いつく方がいると思います。
しかし、残念ながらアイロンの代用にドライヤーを使ってワッペンを付けることは難しいでしょう。
その理由は、ドライヤーから出る温風がワッペンの接着に必要な温度に達しないためです。
一般的に販売されているドライヤーは、種類やメーカーによって多少の違いは出てくるかと思われますが、発せられる温風の平均温度は、およそ100℃~120℃が多いようです。
中にはもっと高温になるものもあるようですが、それでも140℃程度です。
これは、あまりにも高温すぎる温風を髪にあてて乾かすことによって、髪を傷めてしまうことを防ぐためでもあります。
一方、一般的に販売されているアイロン用のワッペンを生地に接着させたい時、
『アイロンの温度は、中温(140℃~160℃)に設定するようにしてください。』との説明書きがされていることが多いです。
そのため、温度の低いドライヤーではワッペンを布地に接着させるための糊を溶かすために必要な温度にならないため、上手付けることが出来ない可能性が高いのです。
万が一、付けられたとしても熱の力が足りず、すぐに剥がれてきてしまう可能性もあります。
また、ドライヤーではフライパンの様に上からギュッと圧をかけることもできません。
ただSNSを見るとドライヤーでワッペンを付けたという方はちらほらいるので、物にもよるかもしれませんが全く代用にならないというわけでもありません。
愛用のCHUMSのコインポーチがくたびれてきたので2代目を召喚する際にごっずエンブレムを縫い付けるぜ
ワッペンはアイロンでねと書いてあるけど面倒でヘアドライヤーでくっつけましたなんとかなるもんだ
念の為に縫う pic.twitter.com/NbPPF7WAgF— chacu (@challhua6) November 15, 2017
上記の上記のX(Twitter)人の場合だとドライヤーでくっつけた後にさらに糸で縫うことで対応しています。ポーチなどであればこちらと同様の方法でも十分良いと思いますが、縫うのが少しだけ面倒くさくおもっちゃいます(;・∀・)
接着させることは難しいけど、ワッペンを剥がしたい時には便利!
ワッペンが汚れてしまった、必要なくなった、剥がれかかってしまったなどでもう外したいな…と思った時に、生地からきれいに剥がすことが出来たら良いですよね。
そんな時、ドライヤーを使ってきれいにワッペンを剥がしている方がたくさんいることがわかりました!
本田菊用の芋ジャー、中学校のワッペンをドライヤーで剥がした。
— マル (@58Kurama) April 30, 2016
ドライヤーの熱で糊剥がれるという情報を見て実践したらワッペン?とれた〜
知恵がすごい。。。— みやぢ (@mya_jiC3) August 30, 2023
ワッペンをはがす場合通常でしたら、アイロンをかけてワッペンの部分に再度熱を加えて糊を溶かして端からゆっくりピンセット等で剥がしていきます。
しかし、アイロンの代わりにドライヤーを使ってもワッペンを剥がすことができるんです。
やはりアイロンよりも温度が低いので少し時間はかかってしまいますが、ワッペンが付いている生地部分から10センチ程度離した所から温風をあてて温めていきます。
20~30秒ほど温風をあてたら、端からゆっくり剥がしてください。
この時、ワッペンがかなり高温になっていますので、ヤケドに気を付けながら必ず素手ではなくピンセット等を使って剥がすようにしてくださいね。
アイロンなどより温度が低いからと言って油断は禁物です!
フライパン・ドライヤー以外のアイロンの代用品は?
お家の中の身の回りにあるものを活用すれば、アイロンの代用として使用出来るものがまだあります!!
ただ次にご紹介するものはご家庭によっては置いていないことも結構ありますね。
鍋・やかん
こちらは、フライパンと同様の代用品になります。
鍋はフライパンの時に説明したように小ぶりなものを選ぶと、より扱いやすいでしょう。
やかんは、中に水を張って火にかけて使用しても中身がこぼれる心配がないうえ、圧をかけるための重さもしっかりと確保できます。
持ち手が付いているので、よりアイロンに近い使い方ができるのも利点ですよね!
お鍋に関してはフライパン同様多くのご家庭にあると思いますが、電気ケトルなどでお湯を沸かしているご家庭だとやかんは持っていなかったりする場合あるでしょう。
ヘアアイロン
髪をストレートにするための「ストレートヘアアイロン」は、熱を発する部分が平らになっているため、アイロンの代用品に向いています。
こちらは必需品では無いため持っていないご家庭が多いかもしれませんね。
代用する際は、こちらも必ず当て布をしてから熱を加えるようにしましょう。
ヘアアイロンであればメーカーや種類によって差はありますが、150℃~170℃に温度を設定することが出来ますので、ワッペンを付ける際の温度調整も十分可能です。
中には、200℃を超える高温に設定できるヘアアイロンもありますが、高温すぎるとワッペンや接着させる生地を傷めてしまう原因となりますので、ワッペンの取り付けの説明書に添った温度設定で使用してください!
また、ヘアアイロンであれば細かいところへのワッペン付けも手間なく便利です。
お子様のジャージや靴下などの衣類のほか、上履き等にお名前シールを接着したい時にも、ギュッと挟んで数秒間待つだけ、一度で両面から熱を加えて接着させることができるので、とってもラクなんです。
X(Twitter)で実際にヘアアイロンでワッペンを接着している人を見かけました↓
ワッペンは
ヘアアイロンで付けます!笑 pic.twitter.com/gCS9Dn4kI7— FAR★STAR (@wwwfarstarjp) February 12, 2020
なんだかイメージよりも簡単そうに見えますね!
ヘアアイロンは本来髪の毛をはさんで使うものなので、ワッペンを押さえつけながら取り付けることが出来るのがよくわかります。
ただ、厚手の物の場合やワッペンを取り付ける場所によっては取り付けが難しい場合もありそうですね😓
アイロンの代用品を使うときの注意点
アイロンの代用品を使用する際は、あくまで代用品であり、アイロンと同じ効果が得られるわけではないことは事前に頭に入れておいてくださいね。
以下、各代用品の注意点をまとめてみました!
フライパン・鍋・やかんで代用する場合の注意点
・空焚きをしないこと
フライパン等を火にかけて温めるときは、必ず水を張って空焚きをしないよう注意してください。
底が焦げついてしまったり、高温になることよってヤケドの原因になります。
念のため、代用する時はミトンなども使用すると良いかもしれませんね。
・温度調節が出来ないことを考慮する
フライパン等を代用する場合は、アイロンのように予め設定した温度をキープするということが出来ませんので、長い時間使用すればするほど底の温度は冷めていってしまいます。
それほど負担になるような手間ではないものの、長い時間使いたい時には冷めてしまう度に、再度沸騰させなければなりません。
ワッペンを付ける程度のちょっとした時間であれば、一度の温めで充分かと思います。
・当て布を忘れない
普段はキッチンで使用している調理器具ですので、毎回きれいに洗っていたとしても気が付かないところに油や食べ物の汚れが付着したままになっているかもしれません。
ワッペンや接着する生地を汚さないためにも、必ず当て布をしてから使うようにしましょう。
クッキングシートを使えば、万が一調理器具の汚れが付いてしまっても、そのまま使い捨てができるので便利ですよ。
ヘアアイロンで代用する場合の注意点
・適切な温度設定で使用する
ヘアアイロンでワッペンを接着する際は、取り付け方の説明書をよく確認して、適切な温度で使用するようにしましょう。
ヘアアイロンは、電気を使うのでアイロンと同様、温度を設定すれば一定の温度を保ったまま使用することが出来ます。
ただ、低温すぎると接着面の糊が溶けずに剥がれてきてしまいます。
逆に高温すぎるとワッペンや布地を傷めたり焦がしたりしてしまう恐れがありますので、十分注意してください。
・届く(挟むことの出来る)範囲でしか使用できない
こちらは注意点というよりも、デメリットとして知っておいて頂きたいことです。
細かい部分やピンポイントの接着には大変便利なヘアアイロンですが、挟んで届く範囲でしか使用することができません。
また、厚手のものや範囲の大きい布地への使用には向いていません。
お子様用の衣類であれば、袖先や首元のわずかな隙間からでも使用できますし、ハンカチなどの小さいものでしたら問題なく代用品として使用することが出来るでしょう。
・両面から当て布を
ヘアアイロンを代用として使う場合は、挟む面の両側に当て布をしておく必要があります。
こちらも先ほど説明したようにクッキングシートを使えば、大きさも接着したいワッペンに合わせて自由にカットすることが出来ますし、使い捨て出来るのも嬉しいですね。
また、温まっている部分は大変高温になっていますので、ヤケドには十分気を付けてください。
実際のケース
実際にワッペンの取り付けで何かしらの失敗や火傷などをしたケースもご紹介します。
体操服にワッペンつけてたら
火傷したしじゅうたん焦げた😢— yuna. (@yuunas2) May 24, 2015
温度設定を間違えたのでしょうか?火傷だけではなく絨毯も焦がしてしまっています。
この方が何を使ってワッペンを取り付けたのかはわかりませんが、アイロンと違い代用の場合は温度調整が難しくなるので火傷や布類を焦がしてしまう可能性はかなり高いです。
先日、アイロンでワッペン貼り付けてて、アイロンに当たってしまって火傷しました😂
キズパワーパッドで修理中です☝️ pic.twitter.com/d8pkrDE1LX
— kawa3033 (@TOYO3033) July 3, 2022
この方は代用ではなくアイロンでの火傷ですが、パッドで隠れていても痛そうに見えますね。
火傷って最初は大したことないように思ってたら後から痛くなったりぷっくりと水ぶくれのようになったりすることもあります。
ワッペンに限らず高温のものを使って作業するときは十分に気を付けましょう!
アイロンの代用でワッペンを付ける方法はある?フライパンやドライヤーで代用できる?まとめ
今回は、アイロンがお家にない時、壊れてしまった時でもワッペンを付けることができる代用品についてご紹介してきました。
家の中を探してみると、意外と代用品として使用出来るものがあるんですね!
まとめると以下の物が代用に使えます。
・フライパン
・鍋、やかん
・ヘアアイロン
代用に使えないこともないが非推奨
・ドライヤー(ワッペンをはがす際にはむしろオススメ)
特に細かい作業になるワッペン付けには、コンパクトなヘアアイロンはすぐに温まりますし、片付けもラクチンです。
むしろ、アイロンがあったとしても、わざわざ重い思いをしてアイロン台と一緒に出し入れするよりも、こちらに頼ってしまうほどの手軽さかもしれません。
ただ、あくまでアイロンの代用品ですので、今日ご説明した注意事項を考慮したうえで使用して頂ければと思います。
特に高熱を扱うので火傷や布を焦がしてしまうといったことがあるので要注意。