幼稚園、保育園に通うお子様がいるご家庭では、他のお友達と区別がつくようにと、持ち物にワッペンを付けて目印にしているお母さんも多いかもしれませんね。
名札も縫い付けるタイプよりも、あっという間に手間なく接着できるアイロンワッペンを使用しているという方も多いでしょう。
先生からの指示で持ち物も多い中、明日持って行かなければならない持ち物にワッペンを付けようと思った時に「アイロンが壊れちゃった!!」なんてことになってしまった場合、
アイロンの代用でワッペンを付ける方法はあるのでしょうか?
アイロンの代用でワッペンを付ける方法はある?
そもそもアイロン用のワッペンとは、アイロンをかけた際の熱でシート状の接着剤が溶けて生地に入り込み、それが冷えると接着剤が固まり、生地にくっつ付く仕組みになっています。
そのため、アイロンと同様の熱を加えてあげることでワッペンを付けることは可能です(*^^*)
ただし、あくまでアイロンの代用品として使用することになるため、実際にワッペンを付ける際は注意するべき点もありますので、事前にしっかり確認しておくようにしてくださいね。
では、アイロン同様の熱を加えることのできる代用品にはどのようのものがあるのかを見ていきましょう。
アイロンの代用でフライパンやドライヤーでワッペンは付けられる?
★フライパン
どのご家庭にも必ず一つはあるであろうフライパンでワッペンを付けることができます!
フライパンは、出来れば卵焼き用やミルクパンなどの小ぶりなものを選ぶと扱いやすいでしょう。
もし、なければ普通のフライパンで構いません。
使い方としては、フライパンを火にかけて熱し、温まった状態になったものをアイロンと同じように生地に充ててワッペンを付けるという流れです。
代用する際の主な注意点は以下の3つです。
- フライパンは空焚きしない。
- 底の汚れや焦げつきが気になる場合は、アルミホイルを巻く。
- 必ず当て布をする。
フライパンの種類によって扱い方は違ってきますが、一般的なご家庭で使用しているフライパンのほとんどは、フッ素加工(テフロン加工)が施されていると思います。
この加工が施されているフライパンを空焚き(そのままガス台に乗せて加熱してしまう状態)してしまうと、コーティング剤が剥がれて焦げつきやすくなってしまいます。
さらに、加熱状態のまま高温に達してしまうと、人体に有毒なガスを発生させてしまう恐れがあり、大変危険です。
フッ素加工(テフロン加工)のフライパンを使用していて、アイロンの代用として温める際は、中に薄く水を張って空焚きを防ぐようにしましょう。
ただし、鉄製のフライパンを普段から使用しているご家庭でしたら、そのまま火にかけて温めてしまって大丈夫です。
大事な生地にフライパンの底についた汚れや焦げがついてしまったら、せっかくのワッペンも台無しになってしまいます。
あらかじめフライパンは底をきれいに洗ってから使用するのはもちろんですが、もし生地やワッペンへの汚れ移りが心配なようでしたらアルミホイルで底の部分を覆っておけばより安心ですね。
さらに、ワッペンを付ける時は、必ず生地の上に当て布を置いてからフライパンをあてるようにしてください。
万が一、フライパンの温度が高すぎて焦げついてしまっても、当て布があれば直接生地を傷めることがないので安心です。
もし、当て布になるようなものが見当たらない…という方は、クッキングシートでも代用可能です!
クッキングシートを使えばワッペンの部分が透けて見えるので、ピンポイントでしっかりと熱をあてることが出来ますよ。
フライパンを当てる時は、ギュッと上から押しあてるようにすると、きれいに接着させることができるでしょう。
当たり前ですが、火を使って温めたフライパンは大変高温になっていますので、取り扱う時はヤケド等に充分注意してくださいね。
★ドライヤー
同じように熱を起こせるもので、どこのご家庭にもあるものとして手軽に温風が起こすことの出来るドライヤーを思いつく方がいると思います。
しかし、残念ながらアイロンの代用にドライヤーを使ってワッペンを付けることは難しいでしょう。
その理由は、ドライヤーから出る温風がワッペンの接着に必要な温度に達しないためです。
一般的に販売されているドライヤーは、種類やメーカーによって多少の違いは出てくるかと思われますが、発せられる温風の平均温度は、およそ100℃~120℃が多いようです。
中にはもっと高温になるものもあるようですが、それでも140℃程度です。
これは、あまりにも高温すぎる温風を髪にあてて乾かすことによって、髪を傷めてしまうことを防ぐためでもあります。
一方、一般的に販売されているアイロン用のワッペンを生地に接着させたい時、
『アイロンの温度は、中温(140℃~160℃)に設定するようにしてください。』との説明書きがされていることが多いです。
そのため、温度の低いドライヤーではワッペンを布地に接着させるための糊を溶かすために必要な温度にならないため、上手付けることが出来ない可能性が高いのです。
万が一、付けられたとしても熱の力が足りず、すぐに剥がれてきてしまう可能性もあります。
また、ドライヤーではフライパンの様に上からギュッと圧をかけることもできません。
接着させることは難しいけど、ワッペンを剥がしたい時には便利!
ワッペンが汚れてしまった、必要なくなった、剥がれかかってしまったなどでもう外したいな…と思った時に、生地からきれいに剥がすことが出来たら良いですよね。
そんな時、ドライヤーを使ってきれいにワッペンを剥がしている方がたくさんいることがわかりました!
通常でしたら、アイロンをかけてワッペンの部分に再度熱を加えて糊を溶かして端からゆっくりピンセット等で剥がしていきます。
しかし、アイロンの代わりにドライヤーを使ってもワッペンを剥がすことができるそうです。
やはりアイロンよりも温度が低いので少し時間はかかってしまいますが、ワッペンが付いている生地部分から10センチ程度離した所から温風をあてて温めていきます。
20~30秒ほど温風をあてたら、端からゆっくり剥がしてください。
この時、ワッペンがかなり高温になっていますので、ヤケドに気を付けながら必ず素手ではなくピンセット等を使って剥がすようにしてくださいね。
フライパン・ドライヤー以外のアイロンの代用品は?
お家の中の身の回りにあるものを活用すれば、アイロンの代用として使用出来るものがまだあります!!
★鍋・やかん
こちらは、フライパンと同様の代用品になります。
鍋はフライパンの時に説明したように小ぶりなものを選ぶと、より扱いやすいでしょう。
やかんは、中に水を張って火にかけて使用しても中身がこぼれる心配がないうえ、圧をかけるための重さもしっかりと確保できます。
持ち手が付いているので、よりアイロンに近い使い方ができるのも利点ですよね!
★ヘアアイロン
髪をストレートにするための「ストレートヘアアイロン」は、熱を発する部分が平らになっているため、アイロンの代用品に向いています。
代用する際は、こちらも必ず当て布をしてから熱を加えるようにしましょう。
ヘアアイロンであればメーカーや種類によって差はありますが、150℃~170℃に温度を設定することが出来ますので、ワッペンを付ける際の温度調整も十分可能です。
中には、200℃を超える高温に設定できるヘアアイロンもありますが、高温すぎるとワッペンや接着させる生地を傷めてしまう原因となりますので、ワッペンの取り付けの説明書に添った温度設定で使用してください!
また、ヘアアイロンであれば細かいところへのワッペン付けも手間なく便利です。
お子様のジャージや靴下などの衣類のほか、上履き等にお名前シールを接着したい時にも、ギュッと挟んで数秒間待つだけ、一度で両面から熱を加えて接着させることができるので、とってもラクなんです。
アイロンの代用品を使うときの注意点
アイロンの代用品を使用する際は、あくまで代用品であり、アイロンと同じ効果が得られるわけではないことは事前に頭に入れておいてくださいね。
以下、各代用品の注意点をまとめてみました!
★フライパン・鍋・やかんで代用する場合の注意点
・空焚きをしないこと
フライパン等を火にかけて温めるときは、必ず水を張って空焚きをしないよう注意してください。
底が焦げついてしまったり、高温になることよってヤケドの原因になります。
念のため、代用する時はミトンなども使用すると良いかもしれませんね。
・温度調節が出来ないことを考慮する
フライパン等を代用する場合は、アイロンのように予め設定した温度をキープするということが出来ませんので、長い時間使用すればするほど底の温度は冷めていってしまいます。
それほど負担になるような手間ではないものの、長い時間使いたい時には冷めてしまう度に、再度沸騰させなければなりません。
ワッペンを付ける程度のちょっとした時間であれば、一度の温めで充分かと思います。
・当て布を忘れない
普段はキッチンで使用している調理器具ですので、毎回きれいに洗っていたとしても気が付かないところに油や食べ物の汚れが付着したままになっているかもしれません。
ワッペンや接着する生地を汚さないためにも、必ず当て布をしてから使うようにしましょう。
クッキングシートを使えば、万が一調理器具の汚れが付いてしまっても、そのまま使い捨てができるので便利ですよ。
★ヘアアイロン
・適切な温度設定で使用する
ヘアアイロンでワッペンを接着する際は、取り付け方の説明書をよく確認して、適切な温度で使用するようにしましょう。
ヘアアイロンは、電気を使うのでアイロンと同様、温度を設定すれば一定の温度を保ったまま使用することが出来ます。
ただ、低温すぎると接着面の糊が溶けずに剥がれてきてしまいます。
逆に高温すぎるとワッペンや布地を傷めたり焦がしたりしてしまう恐れがありますので、十分注意してください。
・届く(挟むことの出来る)範囲でしか使用できない
こちらは注意点というよりも、デメリットとして知っておいて頂きたいことです。
細かい部分やピンポイントの接着には大変便利なヘアアイロンですが、挟んで届く範囲でしか使用することができません。
また、厚手のものや範囲の大きい布地への使用には向いていません。
お子様用の衣類であれば、袖先や首元のわずかな隙間からでも使用できますし、ハンカチなどの小さいものでしたら問題なく代用品として使用することが出来るでしょう。
・両面から当て布を
ヘアアイロンを代用として使う場合は、挟む面の両側に当て布をしておく必要があります。
こちらも先ほど説明したようにクッキングシートを使えば、大きさも接着したいワッペンに合わせて自由にカットすることが出来ますし、使い捨て出来るのも嬉しいですね。
また、温まっている部分は大変高温になっていますので、ヤケドには十分気を付けてください。
アイロンの代用でワッペンを付ける方法はある?フライパンやドライヤーで代用できる?まとめ
今回は、アイロンがお家にない時、壊れてしまった時でもワッペンを付けることができる代用品についてご紹介してきました。
家の中を探してみると、意外と代用品として使用出来るものがあるんですね!
特に細かい作業になるワッペン付けには、コンパクトなヘアアイロンはすぐに温まりますし、片付けもラクチンです。
むしろ、アイロンがあったとしても、わざわざ重い思いをしてアイロン台と一緒に出し入れするよりも、こちらに頼ってしまうほどの手軽さかもしれません。
ただ、あくまでアイロンの代用品ですので、今日ご説明した注意事項を考慮したうえで使用して頂ければと思います。